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空を見上げた。

第16章 14。



リヴァイはもともと物事を簡潔に明瞭に聞きたい性格であるため、手紙に長々と書かれた内容を、全力でリヴァイに伝えてほしい。きっとそれをリヴァイも心から望んでいるはずだ。

この先、リヴァイが気持ちを整理し、いつのもとへ会いに行く覚悟を決めるのかは分からない。本当は彼もすぐに会いに行きたいと思っているだろう。

それでも、すべての真実を知った今、喜びや幸福感を抱くよりも、切なさややるせなさを感じている様子が静かに無表情で椅子に座り感情を宿さない瞳を窓の外に向けている姿から伺える。

私でさえ、に再会した日、本当に会いに行くべきか真剣に悩んだものだ。これから先、は私が会いに行った時とは比べ物にならないほど混乱するだろう。

リヴァイが会いに行くことで、状況は大きく変わり、未来も大きく変わるだろう。リヴァイもも、「もう会えない」と思っていたにもかかわらず、突然再会することになる。

今回、私がリヴたちに出会い、「偶然」が「必然」に変わり、「運命」によって「新しい人生の歯車が動き出した」この現実を、二人で受け止めてほしいと願っている。それが、この先本当に平和な世界の中で、心から安心して寄り添い、共に過ごせるようになるためだと、私は考えている。

この先、リヴァイはある程度覚悟を決め、気持ちを整理して会いに行くことができる。しかし、はリヴァイと突然の再会をすることになる。

再会した時、二人の間にどんな空気が流れるかは分からない。しかし、私は最終的には心から「喜び」と「幸せ」を抱けることを信じている。はリヴァイを嫌いになったから離れたのではない。

何度も言うが、「誰よりも愛している」という気持ちから離れる決断をしたのだ。しかし、その行動が身勝手で無意味だと理解していても、当時の彼女にはその判断に従う以外の選択肢が思い浮かばなかったのだろう。

片脚を負傷し、復帰が不可能になった彼女は自暴自棄になり、自殺行為に等しい戦闘をしようと当時の団長であったキースとエルヴィンに打診した。彼女は兵士として生き、兵士として死ぬ覚悟を持っていたのだろう。

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