第15章 13。

リヴァイとは出会ったときから二人にしか「見えない何か」で繋がっており、それはこの先どちらかが先に死ぬときまで切れることはないだろう。他人がどう言おうと、どう思おうと関係ない。

誰よりも近くで二人のことを見守ってきた私が言うのだから、そうであってほしいと信じ願っている。

そして今回私は「リヴ」という存在が二人の最も重要な繋がりであると実感した。リヴはこれまで二人を「目に見えない何か」という曖昧な繋がりではなく、「リヴ」という目に見える絆で結びつけているのだ。

「私はどうすればよかったのかな？リヴァイもも天秤にはかけられないほど大切なんだ。でもね、大切に思い行動に移した結果がこれだ。私の弱さもあったことは認めるし、誰も責めないよ。でもさ…失わないために自分を殺していたら、何もかも見失ってしまう。その点、リヴァイはただのことだけを考えていた。のことになると周囲が見えなくなるほどに…」

私は静かに、しかしはっきりと言葉を発した。そして、天井に腕を伸ばしたまま掌を強く握り、相変わらず私の目の前に浮かび上がる背中合わせの二人を見つめた。

私はこのままだと二人が永遠に離れ離れになるのではないかと恐ろしかった。生きていく中で「絶対に大丈夫」という保証はどこにもない。約束も保証も確証もない現実を考えれば、たった一つの原因が二人の「決して離れることのない絆」が断ち切れてしまう可能性がある。

その原因の一つが私だと実感している今が非常に恐ろしい。何度も思った、「自分はとんでもないことをしてしまった」と後悔や悔しさに苛まれ、声を上げて暴れまわりたい衝動に駆られる。

「…ねぇ……君は…君はさ…「誰をどうして何が」したかったの？リヴァイのお下がりのマントも大切に保管して、息子たちに隠し事までして…リヴァイを愛していることに変わりはないのに…全て話してしまえば、リヴァイの気持ちだって聞くことができる。話し合わなきゃ、本当の意味で平和になった世界でも幸せになれるはずがない」

私は天井を見つめながら、静かに呟いた。しかし、その呟きにはこれまで抱いたことのなかった感情が混ざり合っている気がして、私自身困惑している。