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空を見上げた。

第15章 13。



そうだ、これから重要な任務が控えており、幹部同士が争い、険悪なムードになることはあってはならない。仕事や任務に関して意見が合わず言い争い、険悪な雰囲気になることは仕方がないとしても、プライベートな件で争い、他者を巻き込むことなど言語道断だ。

それでも、この状況は私が作り出したものだ。他者を責めることはできないし、責めてはいけない。責めるべきは私自身だ。そう理解していても、「何か別の方法はなかったのか」と無責任に考え、自責の念に苛まれてしまう。

リヴァイがあのような暴挙に出たことは理解できるし、今回の件が彼にとって非常に重要であったことも納得できる。私自身も「決して気づかれない」とは言いきれない状況の中で、から託されたことを実行に移したのだ。

すべてはこうなる運命だったのかもしれない。それでも、エルヴィンにとっては大切な部下が仲間に銃口を向けたこと、またエレンたちにとっては尊敬する上官が仲間に銃口を向けたという事実に、悲しみを抱いたことだろう。

「あの…ハンジさん…さんという方はー」

すると、意気消沈している私にアルミンが静かに問いかけてきた。しかし、アルミンが全てを言い終える前に食堂の扉が開き、私以外の全員が素早く席を立つ気配を感じた。

その瞬間、全身に緊張感が走り、体が強張った。しかし、「楽にしてくれ」というエルヴィンの言葉を聞き、強張った体の力が抜けていく感覚を覚えた。エルヴィンは静かに椅子を引いて席に着くと、その場に立ち上がっていた6人も着席したのを感じた。

さすがに、リヴァイがこの場に姿を現すとは思っていなかったし、今、私も彼に合わせる顔がない。この先、これまでのような関係を維持できるかどうかも危うい。「信用・信頼」を築くことは非常に難しく、崩れるのは容易いと思う。

どんな形であれ「関係性」を築き、維持するには多大な時間がかかるものだ。その分、築いたものが崩れ去る瞬間は一瞬だ。私たちがこれまで築いてきた関係も、信用が今日すべて「無」になってしまったように感じる。そのため、食堂に姿を現したエルヴィンに対し、内心安堵している自分と落胆している自分がいた。

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