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空を見上げた。

第14章 12。



「…話は何だ」

俺はその場に漂っている重苦しい空気を払拭するために、一向に話をしないエルヴィンに小さく尋ねた。すると、エルヴィンは窓から差し込む日差しの逆光を背に受けながら、窓の外を見ていた視線を俺に向け、一度口を開きかけ、再び黙り込んだ。

俺はエルヴィンの曖昧な言動に苛立ちを感じ、顔をしかめた。すると、エルヴィンは俺の姿を真剣な表情で見つめ、小さく息を吐くと、意を決したように口を開いた。

「のことだ。話さなければならないと思った」

エルヴィンは真剣な表情で俺の目を真っすぐ見つめ、静かに淡々とした口調で言った。その瞬間、エルヴィンの言葉が耳に入ったと同時に、全身に強い電流が流れたように感じ、大きく目を見開き、そらしていた顔を向けた。

「…お前も…何か知っていたのか…?」

俺がエルヴィンに問いかけた声は震えていた。すると、エルヴィンは俺の言葉を聞き、一度黙り込んで眉をひそめた。それから、一瞬俺から視線を逸らし、窓の外を見つめたが、すぐに視線を戻した。そして、再び俺を真っすぐ見つめて深く頷いた。

「の本心まで分からない。しかし、が兵士を辞めた、もう一つの理由は知っている」

俺はその言葉を聞いた途端、頭に血が上り、全身に電流が走ったように、素早く立ち上がった。その瞬間、再び全身の感覚と思考がどうでもよくなった。

そして、エルヴィンに詰め寄り胸ぐらを掴み、背後にある壁に体を強く押し付けた。机の上に置かれていた拳銃を乱暴に手に取り、トリガーを引きながら、エルヴィンの心臓に強く銃口を押し当て睨みつけた。

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