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空を見上げた。

第13章 11。



外部から見ると常軌を逸しているように思われるかもしれないが、私たちは常に壁内の人類のことを考え、行動している。他人の目や意見を気にしていると、手の届くかもしれない現実にすら到達できないだろう。

そのため、先日の壁外調査で新兵のアルミンが手にした「巨人の正体」に迫る機会を逃さぬよう、最後まで全力を尽くすつもりだ。

そして、その作戦はエレンを憲兵団に引き渡す日に実行される。今回の作戦は壁外ではなく壁内で行われるため、壁内や民間人に大きな犠牲や被害が発生するのは明らかである。しかし、これも「人類のため」と割り切るしかないのだろう。

しかし、理解していても、壁内で平穏に生活している人々を巻き込むのは気が引けてしまう。それでも、私は書類に目を通しながら、「多大な被害と犠牲を払うのだから、必ず人類が前進するために有益な情報を手に入れる」と意気込んだ。

そして、その場にいる全員の表情を伺うと、それぞれが強い意志のこもった表情をしており、考え方や抱えている思いは異なるものの、最終的にはこの壁の中の世界について考えていることが理解できた。

私は書類で口元を隠しながらため息をつき、自分の席に腰を下ろした。そして、エルヴィンとアルミンが話し合っている会話に耳を傾けていると、ふと視線を感じ、視線の先に顔を向けた。すると、リヴァイが無表情で私を見つめていて、私は首を傾げた。

リヴァイは何も言わず、ただ黙って静かに私を見つめていた。話し合いの邪魔にならないように、リヴァイに視線を向けて問いかけた。

「何?何か顔についてる?」
「いや、何でもねぇ」

私が話し合いの邪魔にならないように小さな声で尋ねると、リヴァイはそう言いながら私から視線をそらした。そして、椅子の背もたれに片腕をかけて座り、もう一方の手でティーカップの縁を持ち、ゆっくりと口元に運び、中身を口にした。

私は視界の端で彼の様子を伺ったところ、一見して彼の言動に不自然な点は見られない。しかし、今日の彼はいつも以上に無表情で無口であり、その様子がより一層強調されているため、何を考えているのか全くわからない。

そして、何も変化がないように見えるが、どこか心ここにあらずな印象を受けた。それでも、私は深く考えずにリヴァイの言動に対して「まさかね…」と一瞬内心に焦りを覚えつつも、楽観的に考えている自分がいた。


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