• テキストサイズ

【ルパン三世】初恋は煙草のかほり

第5章 囚われの少女


周りの騒がしさに千代は目が覚めた。

ボケーっとしながらリビングに行くと、ルパンたち三人とキャットスーツを着た見知らぬ女性が一人がソファーに足を組んで座っている。


「あなたね、ペンダントを持っている山田野博士の娘は」


その美しい女性は、射抜くような瞳を千代に向けた。


なぜか自分のことを知っている目の前の女性に千代は頭を傾げる。


「…ルパンさんの女?」


千代の言葉にルパンは一人で大笑いをし、不二子は呆れ気味にルパンを細目で見つめる。


「あーら、千代ちゃんよくわかったこと」

「はあ…どうだか」


「ルパン!俺はな信じねー方がいいと思うぞ、この女何回俺たちのこと裏切ったんだと思ってるんだ」


「拙者も同感でござる」


「石川さん、あの女の人は誰?」


背伸びをし、五ェ門の耳元に唇を近づけて話す千代。


「…峰不二子、女盗賊だ」



見た瞬間、千代には彼女がルパンの特別ななにかがと雰囲気から感じた。


千代はじっと不二子を見つめる。


そんな彼女に不二子はウィンクをし、立ち上がる。

「不二子殿、どこに行くのだ」

五ェ門が素早く低い声で不二子に聞いた。

「え、行くんじゃなかったの?スカイツリーの地下にお宝、眠っているんでしょう?」

「……なんでてめえがついてくるんだ」

「あら、だめなのかしら。ねえ、お嬢さん?」

「い、いや私はなんでも…」

不二子の微笑みに千代はなにも言えなくなる。

そんな千代を見て次元は、自分の後ろに彼女を隠す。

なるほどね、と次元に照れている千代を見た不二子はなっとくした。

「いいじゃねえか、次元。お宝は必ず俺様が盗み出すだけよ」

ルパンはソファーの上にかけていたジャケットを羽織ると、不二子の肩を抱き部屋を出た。

そのあとを三人が続いて歩く。
/ 27ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp