【BASARA】幸村落ち。元遊女ヒロイン【内容激しめR18】
第6章 忍笑い
「さすがに佐助は分かっておるようじゃのう」
お館様は顎髭を撫で回して、吹き飛ばした幸村が戻ってくるのを待った。
その彼は、ぐふぅ…と苦渋の声を上げ、何故自分が殴り飛ばされたのかを必死に考えている。
「幸村よ。お主、未だに焔が出せぬようじゃな…」
「は、はい…申し訳ございませぬっ…!先程も申し上げました通り、鍛錬を怠った為と…思い…」
「幸村よっ!!!」
「はっ!」
また殴られるっ!と幸村は歯を食いしばったが、お館様のいつもの拳は飛んで来なかった。
「今のお主は殴る価値もないただの愚者同然。その答えを見い出せるまでお主の魂にしかと聞いてみよ!それまでお主は…破門じゃぁぁぁぁー!!!」
甲斐全領域に響き渡る罵声を浴び、幸村はぐっと両の手に焔を宿そうとしたが、やはりそれは叶わず、彼はただ暗闇に身を落としながら…。
「はい…」
と静かに答え、甲斐を後にしたのだった。
……
――一方その頃だった。
「秀吉様が蘇るというのは本当だろうな、光秀!」
凶王と呼ばれるようになった石田三成は、目の前に横たわる女を腕の中に抱きながらそれを尋ねていた。
「おやおや、三成さん。私はそのような名前は知りません。私の名は天海。ただの僧侶ですよ」
「名前などどうでもいい。私はお前の言っていることが本当なのか問いただしているだけだ!」
「まあそう怒らないで下さい三成さん。私は一度、魔王の復活を試みその結果を得ている身。信じられないはずがないと、思わないほどあなたの目は節穴でしたでしょうか?」
「ふん…。貴様のその物言いと胡散臭い態度が気に入らぬだけだ」
三成は一度放った精を取り戻すまで、自身を一度女の膣から引き抜いた。
そして自分に何故だか懐く犬にその役目を託す事にした。
「左近…次はお前の番だ…私は少し休む」