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【イケメン戦国】短編集✲*゚

第9章 【石田三成】待てば甘露の日和あり










「では、お前の強さとやら…見せてもらおうか」
「それは、願ったり叶ったり…腕もなまっておりましたので、望むところです」



「は、はぁ…!?なんでそうなるの!?」



つい大声を上げた私に、三成くんは先程までとは打って変わって、いつものきらきらとした笑顔で振り返る…



「ご心配は無用ですよ、千花様…

安心して、ご覧下さいね」


「何やら余裕だが…千花と言ったか?

お前の男が無様に負けるのを、しっかり見ておくといい」




この二人…人の話を大して聞いてない…!
わなわなと震えるのを留めたくて、拳をぎゅっと握る。




「あ、いたいた。謙信様ー」



そこに、呑気な声を上げてやって来た佐助くん。
彼に落ち度は無いけど、思わずぎろり、と睨みつける。




「あれ、千花さんと三成様。一緒だったんだ」



「佐助、今から面白い事になる。お前も支度を急げ」
「佐助様、貴方に恨みはありませんが、この度は致し方無いのです。どうぞ、ご覚悟を」



「え、何?

千花さん、何が起こってるのかな…」



好き勝手ばらばらに話が飛び交い、ぷちん、と私の中で何かが弾けた――







「もうっ、私は知らないっ…

主人のお守りは、ちゃんとしといてっ!!」




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