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【イケメン戦国】短編集✲*゚

第9章 【石田三成】待てば甘露の日和あり






信玄様、の名前を聞いて。
ほんの少し、三成くんの眉間の皺が深くなる。
以前なら不快感なんて、彼から感じられる事はほとんど無かった。



私が気付けるようになったのか、はたまた、彼が面に出すようになったのか――





「お前は、其の女と恋仲なのか?」
「そうですが、何か?」


「い、いや、あのっ…!!」




包み隠さない物言いに、あたふたする私を他所に。
二人の噛み合わないようで、ちゃんと意図の通った会話が繰り広げられる。




「将に色恋など不要だ。浮かれた感情は弱さを招く」
「そうでしょうか?私はそうは思いません。大事な人が居るというだけで、強くなれるのですから」



「み、三成くんっ…!!」



私の静止の声など全く無視したやり取りは、その後も更にさらに続き――






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