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【YOI・男主人公】小話集【短編オムニバス】

第3章 僕と「はじめまして」や、その他諸々。


『無垢で甘美な飯テロ』


当初より日本語の上達したユーリが、ある時優子からのメールに辿々しくではあるが日本語で返事をすると、「凄い!ユリオくん頑張ってるんだね!」と、彼女からいたく喜ばれた。
「話し言葉は何とかなってきたけど、本に書かれた文字を読むのは難しい」とユーリが零すと、彼女から「それなら、まずは日本の絵本を読んでみるのはどうかしら?」と提案された。
後日、日本のお菓子その他と共に3姉妹達が読んでいたものや、新品も含めた数冊の絵本が優子から届いた。
荷物が届いた事と礼を言ったユーリは、早速絵本を取り出し、ページを開く。
「確かにこれなら、俺でも読めそうだ」
絵本に挟まれていた3姉妹からの「ユリオ、ガンバ!」のメモにほくそ笑みながら、ユーリは日本の絵本を読み進めていったが、次第に読解が難しいとは違う意味で眉を顰め始めた。

「何で日本は、絵本にまで飯テロが含まれてるんだよ!」
「…こっちまだ明け方だよ~?普段『時差考えて電話しろ』って言ってるの、ユリでしょ?」
「お前なら起きてると思ったから、電話したんだよ」
「もうちょっと寝てたかったのに…Saatana(最悪)」
早朝練習に行く為のアラームよりも早く、ユーリからの電話に起こされた礼之は、寝ぼけ眼を擦りながら普段より間延びした声を出した。
「絵本に食べ物出てくるのって、子供に興味持たせる為じゃないの?そんなの、外国の絵本にだって普通にあるじゃない。エリッ×・カールとか」
「あおむしが食い過ぎで腹壊すのと、森の中でパンケーキ作るのは訳が違うだろ!日本は、妙にリアリティに凝り過ぎなんだよ!」
「ああ…あの絵本読んだんだ。正式にはカステラだけど、美味しそうだよね」
「そういう訳だから、出来るだけローカロリーで、競技生活にも優しい再現レシピ教えろ」
「そんな都合の良いレシピがあったら、僕が教えて欲しいよ!」

次に再会した時、一緒に再現レシピを作るか食べに行く事で妥協をしたユーリに、礼之は糖質オフでローカロリーなお菓子のレシピを、メールで送った。
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