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【YOI・男主人公】小話集【短編オムニバス】

第3章 僕と「はじめまして」や、その他諸々。


『君の歌は、僕の翼・1』
※勇利と主人公のトラウマについては、過去作「貴方の、『a』のみの愛。」をご参照下さい…と姑息に宣伝


「やった、僕の勝ち!」
「何、今の大逆転ぶり!?」
「最後の最後でそれ引くか?恐ろしいほどの鬼ヅモやなあ…」
勇利に会いに長谷津を訪れていた純は、そこで偶然オフシーズンを使って観光がてら親友の所へ遊びに来たピチット・チュラノンとも再会し、勇利の実家でゲームに興じている途中「負けた人は勝った人の言う事を聞く」を賭けて勝負をした結果、ピチットの勝利と相成ったのである。
「えへへ♪これから勇利と純には、何して貰おうかなー」
「あんまりハードル高いのは、勘弁してよ」
「大丈夫、実はもう決めてあるんだ。あのね…」
ピチットから話を聞いた2人は、途端に渋面を作る。
「ピチットくん。僕らソレには過去にトラウマがあってやな…」
「知ってる、ヴィクトルの復帰第1戦でのEXでしょ?アレ、凄く良かったじゃん。僕、勇利の声だってすぐ判ったし。幸い今、ヴィクトルはロシアに一時帰国中でいないから、その間にパパっとやっちゃえば判んないって」
「ピチットくん、1つだけ約束して。あくまで遊びの1回きり。試合には勿論EXにも使わないって」
「タダとは言わん。約束してくれるなら、これあげるわ。さっき、僕が買うてきた佐賀名産のイチゴや」
「凄い、真っ白!こんなの、カオヤイのイチゴ農園でも見た事ないよ!」
暑い気候のタイでは、イチゴは小粒で甘くないのが主流だが、昨今では日本でイチゴ狩りを楽しむタイの観光客が増え、タイでもバンコクよりは比較的涼しい土地で栽培された日本タイプのイチゴ狩りが、密かに流行っている。
「で、交渉は成立やな?」
「うん!」
早速純白のイチゴを頬張りつつ自撮りをしたピチットは、満面の笑みで答えた。

例によってミナコのバレエスタジオを借りた勇利と純は、そこでピチットが所望する曲の楽譜をダウンロードと印刷すると、「だから僕はドイツ語は」と渋る勇利に「僕がルビふるから。訳詞もあるけど、そっちで歌う方が誤魔化しきかんし大変やで」と純が黙らせる。
「スケオタとして、こんなに嬉しい事ってあるかしら」と狂喜乱舞するミナコを他所に、勇利達は練習と録音を始めた。
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