第9章 ロザリオの祈り(ゾロ+α)
地面に落ちる、ひとひらの花弁。
いや、それはクレイオの洋服の破片か。
人の命のために自ら犠牲となる、心優しい修道女。
人の命を奪うことに躊躇いを見せない、非道の海賊。
この広い世界で、どうして二人は出会わなければならなかったのだろうか。
「っ・・・!!」
破れたスカートの裾を捲し上げられ、白くて柔らかな太ももが露わになる。
息を荒げた海賊は、ボタンが引き千切られたブラウスの隙間から手を差し込み、乳房の感触を楽しんだ。
今、彼が触れている場所、これから触れようとする場所、全てが神に捧げられていたもの。
それを凌辱する興奮は、今まで覚えたことがなかった。
「・・・ッ」
「舌を噛み切るつもりか」
固く閉ざされた口をこじ開け、歯の間から指をねじ込んで、自殺ができないように図る。
その心配をしなければならないほど、クレイオは絶望的な表情をしていた。
「・・・・・・・・・・・・」
ああ、神とは残酷なものだな。
自分を崇拝し、純潔を捧げた修道女がこのような目に遭っているというのに、助けようともしない。
今すぐ海賊の頭上に雷を落としてもいいだろうに。
ミホークは眉間にシワを寄せ、涙を流しているクレイオを見下ろした。
「ああっ・・・」
男を知らない身体は、どこまでもミホークを拒絶する。
無理やり男根をねじ込んだ秘部から血が垂れ落ち、痛みのあまり身体が痙攣していた。
それでも、欲望を止めることはできない。
「神様・・・どうか私をお赦しください」
痛みに悶えながら口にするのは、神への懺悔。
ミホークはそんな彼女に忌々しさを覚えて、彼女の唇を噛んだ。
どうしておれを責めない?
何故、罪は自分にあると嘆く?
罪を犯しているのはお前ではない。
村人の命と引き換えにお前の身体を差し出せと強要した、このおれに罪はある。