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【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第8章 真珠の耳飾りの少女(コラソン)








眼前に広がるグランドラインの果て。
そこにはラフテルという伝説の島があるという。

太陽光を反射させて輝く海を見下ろしながら、クレイオはそっと胸に手を当てた。

ロシナンテが旅立ってから1カ月。
太陽が出ている時は毎日こうしてシャボンディ諸島の外れから海を見下ろしている。


「ロシナンテ・・・」


彼はいったいどこにいるのだろう。
見聞色の覇気を使っても、彼の声を感じることができない。

ドフラミンゴ達を見つけて、うまく潜入できたかしら。
ドジを踏んでいなければいいのだけど。

でも、大丈夫よ、ロシナンテ。


「この海のどこにいようとも、必ず助けに行くわ・・・」


貴方の事を考える時。
貴方の声を思い出す時。

私の心はこんなにも温かくなる。
これがきっと“愛”なんだと思う。


「貴方は私に心をくれたから・・・」


ロシナンテと一緒にいたいと思うけれど、一人でも大丈夫。
貴方の笑顔を思い出せば寂しくはないの。

それに・・・


「クレイオさん」


自分の名前を呼ぶ、可愛らしい声。
振り返ると、ホリヨシの娘がそこにいた。


「包帯を取る時間だよ、お家に帰ろう」

「ええ、ありがとう」


それにね、私はもう一人じゃない。

ロシナンテ。
貴方が心をくれたから、私は人間を信じることができるようになった。

ホリヨシは私に刺青を彫るだけじゃなく、シャボンディ諸島で人間に紛れて生きる方法も教えてくれるの。

「今日で全てが終わるのね」

クレイオは座っていた岩から腰を上げると、少女が乗ってきたシャボンでできたボンチャリに乗った。








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