第7章 真珠の首飾りの女(ドフラミンゴ)
「おれはこの世界さえブチ壊せれば、あとの奴らがどうなろうと知ったことじゃねェ」
なんと残忍な、しかし、純粋な子どものような顔で笑うのだろう。
クレイオの背中に戦慄が走った。
「いずれ必ず、世界が崩れていく様をお前に見せてやるよ」
だがお前は、その空でも翼を広げることができないだろう。
何故なら、お前は飛び方を知らない。
「お前は玩具として、ただおれの手の中にいればいい」
バサリとコートを岩の上に脱ぎ捨てると、その上にクレイオを仰向けに寝かせる。
そして細い腰の上に跨り、唇に口付けた。
「今後はおれに敬語を使う必要はねェ。ファミリーの奴らにもだ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「だが、おれに逆らうことだけは許さん」
ドフラミンゴの手がクレイオの衣服を脱がしていく。
露わになった乳房にキスを落とし、真珠の首飾りを舌の先で転がした。
「ドフラミンゴ・・・」
空を見上げながら、その名を呟く。
天竜人の所有物になっているのと、この男の所有物になっているのでは、どちらが幸せなのだろう。
いや・・・幸せとはいったい何だろうか。
“自由”が恐怖ならば、私はいったい何を求めればいいのだろうか。
「ドフラミンゴ・・・」
ただ、一つだけ分かること。
それは、この男の手の中以外に生きる場所はないということ。
「そう煽るな、今からじゅうぶん可愛がってやる」
ドフラミンゴは笑みを浮かべながらクレイオの衣服を全て脱がせると、自身もズボンのベルトを外す。
そして、無限に広がる空の下、“破戒の申し子”は愛玩の身体を心ゆくまで犯していった。