第3章 ある娼婦と海賊のはなし ~サンジ編~
まず試しに一度腰を振ってみる。
柔らかいヒダがサンジの肉棒に絡みつき、さらに亀頭をキュウキュウと締め付けてくる。
「やべっ・・・」
なんとか呼吸を整えながら、持っていかれないように意識を集中させた。
「んっ・・・サ、サンジ・・・」
初めてだというのに、男は本能的にどう腰を使えばいいのか分かっているらしい。
クレイオの股の間に腰を沈めながら、肉棒の先が快感部に当たるよう少しひねる。
すると自分だけでなく、クレイオからも嬌声が漏れた。
───ああ、気持ちいい。
これが、女性というものか。
泣きたくなるほど気持ちが良くて、愛おしくて、大切にしてやりたい。
「クレイオちゃんッ」
そんなサンジの気持ちが通じたのか。
クレイオにもこれまで感じたことがないほどの快感が押し寄せてきた。
自分で陰核や膣を弄ぶのと違う。
強い刺激に呼吸すら忘れてしまいそうだった。
「サンジ・・・サンジッ・・・」
この時間が少しでも長く続いて欲しいと思うのと同時に、早くこの快感の“果て”を知りたいとも思ってしまう。
このまま彼に揺さぶられ続けていたらどうなってしまうのだろうか。
ふと、クレイオの脳裏にこれまで自分の手で絶頂を迎えていった男達の顔が蘇った。
目の焦点が合っていなかった者、奇声を出して喘いでいた者、涎を垂らしていた者、様々だ。
───サンジは・・・?
いったい、どのような顔をしているのだろう。
「・・・ッ・・・はっ・・・」
目を開けると、そこには苦しそうにひそめたグルグル眉毛。
頬は上気し、額や首筋には汗が滲んている。
自分を見つめるその瞳はとても色っぽく、軽く開いた口元からは小さいながらも男らしい喜悦の声が漏れていた。
その顔を見ているだけで、さらにクレイオの興奮が高まっていく。
もう、絶頂の時は近かった。