第3章 ある娼婦と海賊のはなし ~サンジ編~
「サンジ・・・もういいから・・・」
早く貴方と一つになりたい。
懇願するように見上げると、サンジももう限界とばかりにクレイオの唇にキスをしてきた。
「挿れるぞ・・・」
この数日間、自分の手で何度も慰めてきたサンジ自身。
まだどこにも触れていないのに脈打ち、先端は雫を滲ませている。
女性を穢したくない。犯したくない。
その一心で守らざるを得なかった“童貞”を、ようやく捨てる瞬間がやってきた。
クレイオの様子を伺いながら、ゆっくりと挿入する。
「ッ・・・痛ッ・・・」
やはり指とは比べものにならないのか、呻き声を上げた。
しかし、“途中でやめない”という約束だ。
サンジはクレイオの額にキスしながら馴染むまでその場で止まり、呼吸が整ったらまた少し深く挿れる・・・ということを何度か繰り返す。
そして、とうとう根元まで挿し込むことができた瞬間、強い快感が押し寄せてきた。
「クレイオちゃん・・・やべェ・・・!」
で・・・出ちまいそうだ。
いや、せっかく挿入できたんだ。
動かずに射精なんて情けなさすぎる。
「・・・・・・・・・・・・」
「サンジ? 私なら大丈夫・・・動いてもいいよ」
痛みはあるけれど、覚悟していた範囲内だ。
それよりも早くサンジに満足してもらいたい。
「・・・ちょっと待って・・・今動いたらイッちまうかも」
息を吸って、吐いて。
全身に力を込めろ! い、いや、それは逆効果か?
サンジは強い快感で朦朧とする意識の中、先ほどクレイオがやっていたように深呼吸を数回し、腹を括った。