• テキストサイズ

【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第3章 ある娼婦と海賊のはなし ~サンジ編~




「・・・え・・・?」


もうもうと立ちこめていた煙が晴れていくにつれ、はっきりとしていく人影。
それは、地面に倒れている大勢の海兵だった。

サンジは地面に手をつき、逆立ちの姿勢のまま涼しい顔をしている。

「チッ・・・たった20人か」

一瞬で倒したその数が不満だというのか。
スッと身体を起こすと、立ち尽くしている海兵達に向かって、“かかって来い”とばかりに顎を上げて挑発する。

すると、「正義」の文字が入ったコートを着た海兵が叫んだ。

「余裕でいられるのも今のうちだぞ。お前の仲間達は今頃、海軍によって全員捕らえられているはずだ!」

港に停泊していたサニー号は、軍艦に包囲されている。
別行動を取っていたサンジだけは難を逃れたが、それもここまでだ。


「ほぅ・・・」


ルフィ達が捕まった・・・?


サンジはズボンのポケットに片手を入れ、首を傾げる。


「そりゃいったい・・・なんの冗談だ?」


───虚勢?

いや、違う。
サンジがふと空の向こうを見上げた、その時だった。


数百メートル向こうから、大きな叫び声が響く。



「・・・ゴムゴムのォォォ!!!!!」



それは、まばたきをするスピードよりも速く。



「“JET銃乱打(ジェットガトリング)”!!!」



赤い蒸気を帯びた幾千もの“銃弾”が、一瞬にして海兵達を吹き飛ばしていった。







/ 1059ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp