第1章 脅威の侵略者
雷門イレブンはすぐさま隣町にある傘美野中学へと向かった。宇宙人が傘美野中学に現れた。これは夏未の父である理事長から受け取った情報だが、どうしてこの情報を理事長が有していたのかは不明であった。だが今は、そんなことについてごちゃごちゃ言っている暇はない。彼らは一刻も早くと急いで傘美野中学へと向かった。
傘美野中学サッカー部は、フットボールフロンティアには参加していない。何故なら先日まで彼らはサッカー同好会として活動しており、先日まで正式な部として認められていなかったからだ。そんな彼らは到底、宇宙人と戦えるような実力を持っているわけなどなく、試合を棄権しようとした。だが、宇宙人に校舎が破壊される寸前に雷門中学がその試合を代わりに引き受け、現在に至る。
「豪炎寺くん、一之瀬くん、土門くんもいないのよ。現状では染岡くんのワントップになるわ。大丈夫なの?」
「問題ねえよ」
豪炎寺は妹の病院に行ったままであり、一之瀬、土門は木戸川清修に行っている。しかも、木戸川清修もすでに宇宙人の襲撃を受けているとの報告があったため、この二人はきっと試合には間に合わないだろう。それでも夏未の問いに染岡が事もなげに返答をした。流石、雷門の点取り屋だけのことはある。その答えには言いようのない頼もしさがある。
「ああ、バックアップは任せろ」
鬼道が笑みを浮かべながら染岡に言った。全員やる気十分のようだ。表情にはやはりフットボールフロンティアで優勝したのだからという自信で満ちている。宇宙人がどんなサッカーをしようが、諦めなければ絶対に勝てるはずだという思いがあるのだろう。彼らは神のアクアを用いた世宇子中にだって勝ったのだから。
「よし、頼むぞ。みんな!!」
円堂の言葉で選手たちはピッチに整列した。センターラインにボールを置き、宇宙人と睨みあう。数時間前、世宇子中学に勝利したばかり、しかもレギュラーが3名も欠けている。唯でさえ劣性であるのに、さらに大きなハンディキャップだった。
「お前たちの名を聞こうか。俺たちは雷門中サッカー部、俺はキャプテンの円堂守!」
「……お前たちの次元であえて名乗るとすれば、エイリア学園とでも呼んでもらおうか。そして、我がチームはジェミニストーム」
円堂の問いかけにリーダーらしき、ソフトクリームシルエットの男が答える。
「わが名はレーゼ。さあ、始めようか」
