第7章 宿泊時のお約束
『そう、それでいい。さあ夕食を楽しもう。』
広い宴会場には色彩豊かな料理が並んでいた。
『ほら、ヘルマンとアーダルベルトの席はこっちだ。』
オスヴァルトが一番奥の三つの座敷テーブルを指差す。俺は自分の名札がついている真ん中のテーブルに座った。続いて左にアーダルベルト。右にオスヴァルトが座る。
『Es herrscht.(いただきます)この野菜 美味しいな。』
俺が美味しい料理を食べているとオスヴァルトが俺に話しかけてみた。
『この後の温泉一緒に入らないか?もちろんそこのドS野郎は無しで•••』
『いやそれは•••うわっ!』
いきなりオスヴァルトとの距離が強い力で離される。どうやらアーダルベルトが俺を引き寄せたようだ。
アーダルベルトの背後に黒い邪悪なオーラが見えた。
『てめぇ、ヘルマンになに吹き込んでんだ。』
『べつに一緒に温泉入らないかと誘っただけ。』
『ヘルマンがお前と入るなんて絶対ないな。ヘルマンは俺と入るよな?』
『•••いや、お前と入るのは少し危険だ。』
俺は小声で言い放った。
『なんで?』
アーダルベルトは笑いながら問いかけた。無論笑っているのは口だけだが•••
『お前は普段の軍服姿の俺を欲望のまま犯しにくるだろうが。だからお前と裸でいたら絶対に無事じゃすまないだろう。』
『絶対に変なことはしない。』
『いいや駄目だ。今日の温泉は一人で入る。』
一人で入るといった途端オスヴァルトてアーダルベルトはうなだれた。全く、一人で入ればいいのになんでわざわざ俺と入るんだよ、