第2章 女泣かせの糸(高杉甘裏)
あたしは熱に浮かされたように、言われるがまま、晋助さんのそれに舌を這わせた。
右手で棹を持ち、左手でその後ろをやわやわと揉む。
今までに仕込まれた技を出すつもりで、必死に舌を動かす。
亀頭からにじみ出た汁を舌ですくいとるようにする。
そして、全体を口に含む。
「……っ」
見上げると、冷たい目をした晋助さんの表情が一瞬崩れていた。
気持ちいいと思ってくれているのだろうか。
あたしは、愛おしさに、ぎゅっと心の臓をつかまれた気持ちだった。
歯を立てないように気をつけながら、口を前後に動かす。
吸い込みながら舌で棹をぐるぐる舐める。
晋助さんの両手があたしの耳をふさいだ。
「……っ」
耳をふさがれると、自分が口で立てるいやらしい水音ばかりが聞こえてくる。
煽られて、蜜がまた滴った。