第22章 陽気な家族のための小舞曲
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リュックに入れて持ってきたおやつを私、陽太、風香ちゃんの3人で分け合う。20分ほど休憩したのち、残りのリスニングに取り掛かる。今日中に半分くらいは終わらせたい。
陽太の頭から薄っすらと煙が立ち上り始めた頃、この家の呼び鈴が鳴った。
どうやら、正美伯父さんが到着したらしい。
私達は、陽太のお父さん、高山喬と喬の兄であるところの正美さんが談笑している所に呼ばれた。八知おばさまが申し訳無さそうにこっそり手を合わせている。
まあ、お邪魔させていただいている以上、ご挨拶をしない訳にはいかないですよね。
私が名乗ると、正美伯父さんは立ち上がって目を丸くする。
「おお!!さんのところのちゃんかぁ!見違えたよ!大きくなったなぁ!」
顔がいい色に日焼けしている。デニムっぽい生地のオフホワイトのおしゃれな半袖に、目の覚めるような白色のスラックス、これまた白色のストローハットという、見ようによってはどこぞの人買いのようにも見えるファッションだった。
10年前と少しも変わっていない。
「なんだ!?陽太と勉強?お前たち付き合ってるのか!?」
てらいもなく大声で言うものだから、顔が赤くなってしまう。
陽太も勢いに気圧されているようだ。
「いいえ。まだ、お付き合いしていないんですよー。この二人」
八知おばさまが更に追い打ちをかける。やめて、やめて、恥ずかしいよぉ。
「がははは!なんだ、陽太!こんな可愛い娘、他にいないぞ!取られちゃうぞ」
バンバンと今度は陽太の背中を叩く。突然の刺激に陽太が咳き込む。
「まあ、どっちかと言うと、ちゃんがリードする方かな?
おお!憶えているか?二人を連れてキャンプ行ったことがあっただろう?」
「憶えていますよ、兄さん」
「あん時、二人して木登りして、ちゃんは降りられたけど、陽太は降りられなくてな。それで飛び降りて、足骨折したんだよな。がはははは!」
「それで、慌ててキャンプ切り上げて帰ってきましたね、そういえば」
「ちゃんが、泣きながら訴えにきてくれたから良かったものの、なあ。え?今日も宿題を手伝ってもらってる?こりゃ、姉さん女房だね、ちゃんは」
そうして、またガハハハと笑う。私は更に顔を赤くすることになる。