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彼女はボクに発情しない

第18章 誘惑のポルカ


☆☆☆
「絶対これ!これがいいって!!」
ルリが推しに推したリップを付けてきてよかった。ちょっとやりすぎじゃないかと思ったくらいだったけど、陽太くんはドキドキしてくれたみたい。

陽太くん・・・。
ちゃんが『陽太』と呼んでいるので、あの日から私も心のなかでは高山くんのことを『陽太くん』と呼ぶようにしている。

いつか、名前呼びをするときの練習だ。
陽太くんにも、『優子』とか、呼ばれちゃったりして♡

今日も午後はルリに会う。私の大事な『恋愛参謀』だ。ルリにはちゃんのPIHのこと以外は全部話している。ちゃんとの勝負についても。

『幼馴染ったって全部知ってるわけじゃないはず』
『優子の魅力で押しまくれ!』
『いい?化粧は女の鎧よ!優子は恵まれた身体という武器を持っているの!だから鎧も完璧に』
『さり気なく、接触の機会を増やす!男の子はね、身体が触れる機会が多い相手を好きになるのよ』

ルリはどこで仕入れたのか、ものすごい恋愛知識が豊富だ。私はいつもメモをとりとりルリの話を聞いている。二人で、一緒に頑張っている感がすごい。ルリには感謝してもしたりないくらいだ。

それに、こんなに何かに頑張ったのって生まれて初めてな気がする。

私は元々『諦めのいい子』だった。

小学校の時、目立ってなにか言われるくらいならと、皆から文句言われないように立ち回ることばかり考えていた。
中学校の時、いわれのないことで仲間はずれになったときも、周囲に訴えてなんとかしようとはしなかった。自分から何かをして失敗して、余計状況が悪くなるのが嫌だった。
高校受験のとき、初めて少し自分の実力より上の学校にチャレンジした。でも、受験日当日に受験票が風で飛んでいってしまって、『ああ、やっぱり私って頑張っても実らないんだ』何て絶望的になってしまった。まあ、このとき、陽太くんが助けてくれたんだけど。
高校生になって、最初になかなかクラスに馴染めなかったときも、すぐに諦めてしまった。あのときも、陽太くんに支えてもらったんだった。

言われてみれば、『諦めない』ことには全部陽太くんが絡んでる。
私の『頑張る気持ち』はみんな陽太くんがくれたんだ。
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