第3章 参
息をつく間合いもないほど余裕のない接吻に、は目を細める。
太ももにみっともなく擦り付けられる男根にほんの少し加重すると、呻き声をあげて恨めしげに彼女を睨む。
「…最悪や。……ほんま、お前の所為で。
……俺を、情けなくして満足か?」
は何も言わずに襖に彼の体を押し付け、
ガタリと木戸の軋む音に紛れて帯を脱がした。
着物をゆっくりと解き、畳の上に滑らせて落とす。
そこに現れたのは、先ほどまで一人で慰め続けていたはずの、熱を帯びたままの男根だった。
まだ果てられずにいるそれは、びくびくと小さく脈打ち、触れられることを待ちわびるように先端を震わせている。
彼女は膝をついたまま、静かにその様子を見つめた。
触ってほしい、と訴えるように屹立しているのに、
彼女は指一本触れず、ただそっと顔を近づける。
そして、ふうっ……と、
温かく湿った息を、ゆっくりと吹きかけた。
直哉の腰が、思わず小さく跳ねる。
「…直哉様
…見せて」
彼女の声は、囁くように小さく、けれどはっきりと響いた。
一言。それだけ。
瞬間、直哉の顔が耳まで真っ赤に染まった。
羞恥と、たまらない焦らしの熱が一気に上り、
視線を逸らすこともできず、ただ彼女の瞳に捕らわれたまま、
喉の奥で小さく呻くような息が漏れた。
彼女はなおも動かない。
ただ、じっと。
その熱に疼く直哉の瞳を
見つめ続けている。