第2章 弍
直哉はぐったりしたままがテキパキと立ち働く姿を、焦点の定まらない瞳で見つめていた。
荒い呼吸がようやく落ち着き始めたものの、膝の震えはまだ止まらない。
床の白濁液を流し、何事もなかったかのように振る舞う彼女の「完璧な奉仕」に、得も言われぬ敗北感が胸を刺す。
それでも、それを上回るほどの、歪んだ所有欲が熱く膨れ上がっていく。
「……はぁ、はぁ……。自分、ほんまに……。俺をあんな風に狂わせといて、もう『お世話係』の顔に戻るん? 恐ろしい女やわ、は。ほんまに人かいな」
彼女が差し出す手を取り、寝所に誘導されるまま横たわる。
しかし、その視線は鋭くを射抜いたまま離れない。
がシーツを整えようとした瞬間、直哉はその細い手首を強引に掴み、自分の胸元へと引き寄せた。
「『可愛い』なんて……。この俺に向かってそんな口利いたんは、後にも先にも自分だけやで。……でも、不思議と腹は立たへん。その度胸も、俺を支配しようとしたその指先も、全部俺が面倒みたるわ。自分は一生、俺の道具として、俺の所有物として尽くし続けなあかんのや。わかっとるな?」
薄ら笑いを浮かべながらも、その瞳には隠しきれない熱い執着が宿っている。
直哉はの指先に、自分の唇を軽く寄せ、マーキングするように優しく噛んだ。