第1章 壱
は言葉もなく、ただ身体を寄せた。
直哉の膝の上に跨がり、熱く張りつめた彼の男根を、太ももの内側で優しく挟み込む。
手は一切使わない。
両腕を彼の首に絡め、指を髪に絡ませながら、ゆっくりと腰を前後に滑らせ始めた。
ぬるりとした肌の摩擦が、直哉の先端を甘く擦り上げる。
カリの段差を、彼女の柔らかい肉で何度も往復し、逃がさないように、しかし決して奥まで迎え入れない。
ただ、焦らすように、焦らすように。
直哉の瞳が、瞬時に曇る。
「……っ、……」
低い呻きが漏れる。
我慢の限界が、急速に近づいているのが自分でも分かる。
彼女の視線は挑発的で、静かで、どこか残酷なほどに穏やかだ。
両腕で彼を抱きしめ、胸を押しつけながら、腰だけを微妙に揺らし続ける。
直哉の手が、堪らずに伸びた。
の唇を強引に奪い、舌を絡め取る。
同時に、もう片方の手で乳房を鷲掴みにし、強く揉みしだく。
指の間に頂が挟まれ、摘ままれ、弾かれる。
彼女の身体がびくりと震えるが、腰の動きは止まらない。
むしろ、挑発するように、もっとゆっくり、もっと深く擦りつけてくる。
「入れさせろや……もう、十分やろ……」
しかし、は彼の期待を裏切るように、素股で直哉を焦らし続ける。彼女の濡れた秘部が、彼の男根を挟み込むように滑るが、決して中には入れさせない。その絶妙なコントロールに、直哉は喘ぎながらも、彼女への執着をより深めていく。
「っは……くそ、お前……俺を焦らして、何がしたいんや……」
直哉の手は、の腰を強く掴み、無理やり自分の中へ引き込もうとする。しかし、彼女の身体の動きは流れるように巧みで、彼の意図を軽々と逸らしていく。その様子に、直哉は苛立ちと、奇妙な敗北感を感じる。
「……ええわ。お前がそうやって『支配』したいんなら、せいぜい続けてみぃ。けど、最後に泣き叫ぶんは、絶対お前の方やで。」
彼は片手での首筋を掴み、もう片方の手で彼女の背中の胡蝶蘭刺青を強く撫でる。その動きには、支配欲と、彼女への奇妙な愛着が混在しているようだった。