• テキストサイズ

【呪術廻戦】禪院直哉と返命の妻【R指定】

第1章 壊れぬ妻と飽きない夫


「……処理、してくるわ。」

「ほんなら頼む。今日は疲れたわ。」




そのまま彼は廊下を伸びをしながら歩き去る。

仁美 は何も言わずに部屋に足を踏み入れた。




まだ甘い匂いの残る部屋。

しわになったシーツ。

散らかった衣服。





そしてーーー。

床に落ちているゴムの袋。





仁美 はそれを拾い上げ、しばらく指先で弄んでから、廊下を振り返った。





「……直哉。」

「ん?」

振り返った夫に、仁美 は静かに言う。





「アンタさ。跡取り欲しくて外の女抱いてんのやろ?やのに、これ使ってどないすんの。」




直哉は一瞬だけ目を細め、次の瞬間、肩をすくめて笑った。




「病気、怖いやん。俺、デリケートやねん。」

「禪院家がそんな女あてがうと思う?」

「……しらんけど。念のためや。」




その言い訳の軽さに、仁美 は呆れたように息を吐いた。

ぎゅっとゴムの袋を握りつぶすと、息と共に声を出した。




「……真面目にやってよ…。」




/ 94ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp