• テキストサイズ

【呪術廻戦】禪院直哉と返命の妻【R指定】

第2章 奪われた初恋と手に入れた女


――なぜ、悟ではなく直哉を選んだのか。




答えは、ひとつではなかった。




返命を持つというだけで、周囲の呪力を勝手に吸い、身体を壊し続けた幼少期。

悟がそばにいる時だけ、不思議と症状は軽くなった。




悟といれば“楽”だった。

守られている安心もあった。




――でも。

楽だからこそ、自分が悟に依存してしまう未来が、はっきり見えてしまった。




悟は優しすぎる。

自分を守るためなら、きっとなんでもしてしまう。




それは、悟の未来を奪うことになる。





……悟くんは、誰かを背負うべき人じゃない。




仁美 は薄暗い廊下を歩きながら、静かに思った。





悟は世界を救うほどの才能を持っている。

その隣で、自分が“助けられ続けるだけの存在”になることが、怖かった。




悟は自分を愛してくれる。

だからこそ、選べなかった。





一方で禪院直哉。

初めて会った時から、彼は一度も仁美を“守るべき弱者”として扱わなかった。




「返命を使えるんなら、使え。倒れるなら倒れ。俺が拾ったる。」


/ 95ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp