• テキストサイズ

【呪術廻戦】禪院直哉と返命の妻【R指定】

第9章 揺らぐ灯と交わらぬ影


しがみ付いている肩が震えて嗚咽が聞こえるので、泣いているのは間違い無い。





直哉は支えていた腕を撫でるように背中に回した。






「俺にどうせぇ言うねん。」

呆れた声で吐き捨てるようだった。





仁美は泣いている顔をさらに直哉の胸に押し付ける。

「……うち、こんなん嫌や。直哉はうちの旦那やのに、他の女に触れたらあかん。」

しゃくり声をあげながら、仁美はそれでも強く直哉を責めた。





「……最初から言うとったやろ。禪院家の女は、家守ることだけ考えとけ。」

「嫌なもんは嫌や!!」





その後は声を張って泣くので、直哉は仁美から顔を離した。





ほな、もう辞めるか?





そんな言葉は出てこなかった。

代わりに直哉は仁美の体を抱きしめた。

泣いている子供をあやすように。





「ほんま、お前は気ぃ強いな。」

仁美の頬にスリッと顔を触れさせて、耳元で直哉の声が聞こえる。




今直哉は自分に呆れていると分かっているのに、仁美は泣くことを止められなかった。





浮気されたことが悲しいのでは無い。
/ 230ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp