第8章 禪院の道具と女の本音
実のところ。直哉は仁美との情欲に満足していた。
口では散々文句を言いながらも、仁美の体付きも。
煽ればすぐ赤くなる表情も。
涙目で必死に縋り付いてくる姿さえも、直哉の情欲を満たしていた。
今回も恥を偲びながら涙を溜めて擦り寄ってくる仁美に愛着さえ持てた。
「……へぇ…。」
直哉は仁美を見て、目を細めて笑みを浮かべた。
「……服着たまま誘われても、正直なんも来ぇへん。全部脱ごか。」
仁美は躊躇しながらも、ベットの上で自分の服に手をかける。
手元はもたついていたが、ゆっくりと仁美の肌が見えてくる姿は、直哉の気分を中々良くさせた。
最後の布を取って、仁美は全裸でベットに腰を落とした。
その姿を見てから、直哉もゆっくりとベットの上に上がる。
「…ええ格好やな。今度出迎えんと俺を部屋に呼びたかったらその格好で待っとき。」
そう言って直哉は行き場をなくしていた仁美の手を掴んで、まだ残っている自身の袴に触れさせる。
「仁美。まだ途中や。」