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時計塔と忘却の行方[dzl]

第40章 正しいこと


「このブロックも使えそうじゃない?」
 と言って色々用意してくれた半裸の男の人、ドズルさんも、僕のことをよく知らないのに真剣になって一緒にピアノを作ってくれた。だから僕は本当に、ぼんさんやみんながドズルさんのところに帰ることが出来て良かったなって心から思った。僕は、正しいことをしたのだ。
「うし、出来た」
 ピアノ制作の指揮をしていたMENが、その言葉を最後に完成したものを振り返った。それは、僕が知っているピアノではなくて、地面に出来た大きなピアノで、足元のスイッチを踏むと音が鳴る仕組みだった。
「このピアノで演奏するのは難しいんじゃない?」
 ってぼんさんは言ったけれど、僕には考えがあった。
「みんなで演奏したら、出来ると思うんだ」
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