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時計塔と忘却の行方[dzl]

第37章 夢……?


「待って下さい!」
 がばりと飛び起きると、僕はぼんさんとおんりーとおらふくんとMENに囲まれていた。
 ここはどこなのかと辺りを見渡すと、あのおかしな時計塔の頂上に広がっていた草原にいるのだと分かって、僕はますます戸惑った。
「僕、どうしてここに……?」
「最初、森の中で探索していたじゃん? そしたら急にユメトくんが引き返して行ったから、ついて行ったら倒れていたんだよ」
 僕が聞くと、ぼんさんはそう答えてくれた。
 ということは僕は、本当はあのピアノの罠には引っ掛かっていなくて、ここで寝ていただけというのだろうか。だけどさっき見たあの黒い何かや半裸の男の人のことが、全部嘘だったとは思えない。僕はとりあえず立ってみると、体についていた何かがボロボロと床に落ち始めた。
「こんなに小麦の種をつけて……何かあったんじゃない?」
 ぼんさんはそう言いながら、僕の肩や服についた小麦の種を払い落としてくれた。その時に僕の耳に過ぎった音が、黒い何かから助けてくれた小麦の種だと直感して僕はぼんさんへ目を向けた。
「ドズルさんが待ってます。ネザーゲートに行きましょう」
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