• テキストサイズ

時計塔と忘却の行方[dzl]

第24章 次なる謎解き


「時計塔って、他に部屋あったっけ?」
 とおらふくんは僕たちを振り向いた。僕はあまり時計塔のことには詳しくなかったから首を傾げることしか出来なくて、MENに目を向けてもさぁ? と言われるだけだった。
「でも……」と切り出したのはおんりー。「ぼんさん、ここに住んでいるんだから、どこかにベットがあるんじゃない? 寝室みたいなところ」
 確かに、それもそうだ。ぼんさんの部屋はどこかにはあるだろう。だけど他の三人が何も言わないところ、その部屋がどこにあってどんなところなのかは分からないみたいだ。
「普通に考えたら、こっちにコレクション部屋があるから、反対側にも部屋がありそうなんだけどな」とMENは歩き出した。「だけどこっち側には時計を動かすレバーがある。ってことはこっち側はてっきり機械の部屋だと思ったが……」
 そう言いながらMENが見つめているのは壁から飛び出しているレバーの数々。僕はそのレバーで何をするのか分からないけど、時計塔についてよく知っているMENは、レバーを見つめながら何か考えているみたいだった。
「MEN、何か分かりそう?」
「んー、分かんねぇ」
 僕にも何か手伝えることがあれば、と声を掛けてみたが返ってきたのはMENの分かんねぇという一言だけ。
 僕は途方に暮れてMENと一緒にレバーを眺めたが、何がどう動くものなのかさっぱり分からない。ここまでの推理をしてきたおんりーも、僕の隣に並んだけどお手上げ状態みたいだ。
「このレバー、なんなん? ぼんさんが動かしてるの見たことないんやけど」
 とうとう聞いたのはおらふくんだった。MENは腕を組みながらこう答えてくれた。
/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp