第12章 永遠
旦那さんの声は何処までも甘く、私を翻弄していく。
「出来る限り、ずっと繋がっていようね?」
「侑佑くん・・・もっと、奥に頂戴。」
「勿論、好きなだけ僕をあげる。」
どうしてあんな風にタガが外れたのか分からない。四日目には、私の身体は抱き潰されて動けなくなっていた。これも、旦那さんの作戦なのかな?
甲斐甲斐しくお世話してくれる。
「ね、ねぇ、服を着たいんだけど。」
「寒い?」
「そういう事じゃなくて。」
「あぁ、僕も脱げばいいんだね。」
「えぅ、あの・・・。」
「ホラ、僕の身体触っていいよ?」
つい、チラッと下半身に目を向けてしまって・・・何で、こんなに元気なんだろう?って思ってる。
でも、ついフラッと元気なソレを舐めてみれば、甘い声が聞こえた。
「侑佑くん・・・私の中、入りたい?」
「うん。入りたい。でも・・・そうしたら、途中では止められないよ?」
いつもの部屋とは違う、環境だから故か。
「侑佑くんの・・・上に乗っていい?」
「いいよ。」
馴染んだかの様に、中に入ったソレは私の理性を飛ばした。抱き合いキスをして、やがて私の中で果てた声を聞いて急に理性が舞い戻って来た。
「留美子の一番奥で出てる。凄く気持ちいい。」
目の前にある顔が、凄く色っぽい。つい、自分からキスしてしまう。うう?放してくれない。って、気付いたら体勢が変わってた。
「ごめんね?今日も何処にも行かせてあげられない。」
結局、旦那さんの色香にやられて五日間愛し合う羽目に。お互いの身体に咲き乱れる執着の証は、それから増えるばかりだった。
六日目の朝、旦那さんはツヤツヤしている。とても、満足したらしい。キス一つが、もう当たり前になっている。短いと、やり直しされる。
二人っきりの町散策では、あちこちに出掛けた。信号待ちするだけでも、キスされてしまう。他の人たちもしている人がいるから、違和感がない。
そして、散策の途中で式を挙げた教会を通りかかった。立ち止まった教会前で、私たちは数日前の自分たちの結婚式のことを思い出していた。
「留美子?」
「うん?」
「僕を愛してくれて、留美子の夫にしてくれて有難う。僕の全てを掛けて、留美子を幸せにするって約束するから。だから・・・。」
感極まったのか、一筋の涙が頬を伝っていく。その涙を指先で拭っては、顔を寄せてキスした。
