第12章 永遠
イギリスで迎えた結婚式。私も私の家族も、彼も彼の長兄も大号泣だった。頑張ってダイエットした甲斐があった。
彼は私に内緒で、美月夫婦を招待していた。二人も自分たちの結婚式を思い出したのか、同じく大号泣である。どうやら、私の母に連絡先を聞いたらしい。
心から幸せな結婚式だったと思う。ただ、教会での誓いのキスは決してアレが正解ではないと思う。私なんかは、息が止まるかと思った。
彼は私のドレス姿を綺麗だと褒めてくれたけれど、彼のタキシード姿も綺麗だった。この時に、イギリスの彼の親族とも会うことが出来たし、やはり美男子&美女祭りだった。血筋なのだろう。
それから三日ほど、家族と美月夫婦も交えて近場の散策。地元民である、彼の親族はお手本の様に美形だ。白馬に乗った王子様を地で行ける。ただ、同乗するのは姫ではなく美男子だけど。
社長は仕事の都合で、他の人より先に帰国して行った。別の意味で泣いていたけれど、彼・・・ううん、旦那さんは笑顔のままだった。
そして、私の家族や美月たちも帰国して、私たちだけになった。
「留美子、やっと二人きりだね。」
「留美子って・・・。」
「イヤ?」
「ううん。何か新鮮な感じがする。」
「そうだね。今月いっぱいはこの家を借りているから、ゆっくりしようね。」
「うん。」
「その前に、僕に三日だけ貰える?」
「何かしたい事あるの?」
「うん、留美子と子作り。他の日もするけど、その三日間だけは何処にも行かずにずっと二人っきりでここで過ごしたい。お願い。」
お願いが、子作りって・・・。
「三日でいいの?」
「うん、一先ずは。」
一先ずは、だった。
「分かった。じゃあ、ベッド行こう?」
「ありがとう。」
新婚って、こんなものなの?比べることは出来ないけれど、旦那さんは私にべったりだ。服を着せてくれと思うのに、直ぐに脱がされてしまう。
「好きだよ、僕の留美子。留美子の中にこうやって、僕の子種が溢れるくらい注げるなんて本当に幸せ。」
「侑佑くん、ちょっと休ませて?」
「ダメ。もっと留美子と愛し合いたい。ホラ、余所見しないで僕を見て?」
三日目には、私の理性は吹き飛んでいた。
「もっと、僕を欲しがってよ。僕以外の事は、今は何も考えないで?もっと深く愛してあげるから、だから僕を留美子も欲しがって?」