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好意は好意のままでは終わらない

第9章 冬期休暇


そして、両親も私たちと同じく、旦那さんが奥さんをお世話している。それも、お互いに美形だから何と言うか一枚の絵みたいだ。

「ご両親も仲がいいんだね。」
「うん。生まれた時からアレだったから、世の中の夫婦はああいうものだと思ってた。だから、母さんを傷つけたりなんかしたら、子供にも容赦ない。何故、母さんを傷つけるっ!!じゃなくて、俺の女を傷つけるとはどういう事だ!!って言われてた。そして、間違いなく僕もその血を受け継いでいると思う。」
「そ、そうだね。」

イベントの最初には、色々と話したりしていたけれど、今はそれぞれに時間を過ごしている。

「社長の奥さん、身重だったんだね。」
「うん、だから先日の社員旅行来られなかったんだ。」
「お子さんって、他にも?」
「今日はベビーシッターのお願いしてる。僕たちと同じ、男四兄弟。」
「って、じゃあお腹のお子さんの性別も分かったってこと?」
「うん。数日前にね。」

きっと、皆が美形なんだろうな。社長の奥さんも、金髪美女だもの。イギリス出身で、私たちの結婚式のお手伝いを社長の奥さんのご実家も尽力してくれている。

そして、相良の妹さんはどうやら奥さんの従兄弟を狙っているらしい。金髪碧眼の超イケメンらしい。

「上手くいくといいね。」
「あぁ、う~ん・・・多分、無理だと思う。」
「えっ、どうして?」
「僕のお祖父さんの親族にあたる人なんだけどね・・・男色家なんだって。それも、超絶美形の恋人がいるとか。綾子さんがどうっていうんじゃなくて、相手が同性好きだから無理だと思う。」

そんな身近に二組もいるのか。美形同士のカップルが。

「でも、綾子さんの傍には金髪碧眼じゃないけれど、いい人がいるからそれに気付いたらいいなって思ってる。」
「その人は、金髪碧眼?」
「ううん。金髪だけど、瞳は蜂蜜色。」

それはそれで凄いな。

「イギリス人?」
「うん。綾子さんの同僚だって。」

そうか、同僚なのか。

「どうかしたの?僕の顔をじっと見て。」
「侑佑くんの好みって・・・。」
「留美子さんだよ。」

黒髪黒目とか金髪碧眼とか、外見とかそういうものはどうでもいいんだな。

「僕たちも頑張ろうね?子作り。」
「そ、そういう事はそんな大きな声で言うことでは・・・。」
「留美子さんは何人欲しい?僕も四人くらい欲しいなぁ。」



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