• テキストサイズ

好意は好意のままでは終わらない

第7章 彼の元カノ


何故、そこで私を睨む?元カノよ。

「私より綺麗なら未だしも・・・納得出来ないわよ。」
「では、我が社をお辞め頂いて結構ですよ。」

おおっ、相良が現れた。

「あ、あんた何様よ。」
「社長秘書ですが?ついでに言うと、侑佑くんの従兄弟でもありますね。」
「えっ・・・。」
「風紀を乱されるのは許容出来ませんので、直ぐにでも他の方に交代して頂きましょう。」
「ちょ、ちょっと待ってください。仕事は関係ないじゃないですか。」
「いいえ、明日から来て頂かなくて結構です。貴女の会社にも、直ぐに報告しておきます。我が社の社長の弟であり役員でもある者に色目を使い、婚約者を愚弄したとも伝えておきますよ。では、その必要のなくなった社員証をお返しください。」

既視感を覚える。

「そ、そんな・・・侑佑、助けてよ。私が言い過ぎたわ。謝るから。もう近付いたりしないから。」
「嫌だよ。お前は僕の大切な人を傷つけたんだ。それ相応の罰は受けるべきだよ。それとも・・・社会的にも抹殺されたい?」

二人が容赦ない・・・。そして、相良は既に派遣会社に電話をして、説明している。

「ねぇ、貴女からも何とか言ってよ。侑佑は貴女の言うことなら聞くと思うの。だから、私を助けてよ。」
「私は一介の社員です。役員様や社長秘書様の意見を、どうにか出来る力など持っていません。それに、謝罪されていませんし。」
「あぁ、契約は今日付けで切りましたので悪足掻きをしても無駄ですよ。さ、社員証をお返し下さい。」

最後まで私を睨みつけ、社員証を出せば相良はそれを受け取った。

「では、ご苦労様でした。あぁ、それと。侑佑くんのこと呼び捨てを止めてください。あの時、侑佑くんを捨てた貴女に我が社長もお怒りでしたので。お痛が過ぎますと取り返しがつかなくなりますよ?」

社長怒ってたの?弟大好きだものね。

「ど、どうせその女だって、お金目的でしょ?それなのに、騙されて馬鹿みたい。」
「僕は、留美子さんになら騙されても構わないよ。」
「騙したりしないよ?」
「うん、でも、騙されてもいいと思う。留美子さんの為なら、僕は何だってするよ。ただ、他の男には渡せないけど。」
「あぁ、タイムリミットですね。どうやら、今の会話社長のお耳に入った様ですよ。これで、この辺りでは貴女の派遣先は選べないでしょう。」
「えっ?」
/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp