第1章 🌱𓂃 𓈒
「俺の恋人になってくれないか?」
「……はい……?」
「恋人……というのはその……つまり……」
問い掛ければ、ダンデは言いづらそうに顔を赤らめる。
「……俺と付き合って欲しい。結婚を前提に」
「……けっ……!?」
予想の斜め上を行く思いも寄らぬ言葉に、ユウリの顔がみるみると真っ赤に染まっていく。
(け……? けっこん?)
「ど、どうしてそんな…とつぜん……」
動揺するユウリに対して、ダンデは頬を染めながらも真剣な眼差しを向ける。
「俺は君のことが好きだ」
「そんな、だって私たちまだ出会って2回しか会っていないのに……」
「関係ない。一目見た時から好きになっていた。一目惚れだ」
「でも、…」
あまりに真剣な瞳で見つめられ、ユウリは思わず目を逸らす。
頬が熱くて、握られた手が大きくて、どうしよう…心臓が飛び出しそうだ。
「世の中の常識なんて関係ない。俺にとっては俺の気持ちが全てだ」
ダンデはそう言って、握っていた手に力を込めると、さらに一歩ユウリへと近づいた。
ユウリは無意識のうちに後ずさるが、すぐに背中に壁がぶつかる。
逃げ場を失ったユウリに、ダンデは熱っぽい視線を向けた。
「俺には、君しかいない。君に決めたんだ
どうか、俺を選んでくれ」