第3章 🍀 ̖́-
「逃げられちゃったね」
「ああ……そうだな」
ダンデは苦笑しながら答える。
ソニアは小さくため息をつくと、続けた。
「ねぇ、ダンデくんさ、最近ちゃんと寝てる?」
「……どうしてそんなことを訊くんだ?」
「目の下のクマ、ひどいよ」
ソニアの言葉に、ダンデは自分の目元に手をやる。確かに、ここ数日あまり眠れていない。
「ユウリのこと?」
ソニアはダンデの目を見ながら言った。
「どうすれば俺のものになるか…夢の中でも考えてしまう」
「…それは重症だ」
「ユウリには逃げられてしまったし、
少し館内の様子を見てから帰るよ…ところでさっきの少年たちは?」
「ダイマックスのことを聴きにきた子たちなの。」
「そうか」
ダンデが部屋を出ると、その背中を見送った後、ソニアは小さく呟いた。
「あんな子供にまで妬いちゃって…
本当、ユウリ大変だな」