• テキストサイズ

【R18】消えた君

第3章 邪魔者


紡side

家に帰り着き、試験に向けて僕は勉強をしていた。
家には僕1人。
先程まで降っていなかった雨も降り出してきた。
琉己くんからはまだ連絡がない。
心配で勉強も捗らない。
静かな部屋に激しい雨音だけが響き、余計に寂しさが増す。

「会いたいな……」

俯いて窓から見える空を眺める。
まだ連絡が無い。
……そういえば琉己くん、稑くんと同じ傘に入って帰ってた気がする。
朝の雨で傘が壊れたのだろうか。
もし今頃この雨で琉己くんが動けなかったらどうしよう。

迎え……行ってもいいだろうか。
いい迷惑って思われないかな。

「……迎え行こう……」

迷惑って思われてもいい。
僕がしたいからする。
会いたいから会いに行く。

僕は傘を持って家を出た。
外は先程よりも暗く雨も激しくなっていた。
そんなのもお構い無しで僕は本屋までの道を走った。
/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp