第3章 邪魔者
紡side
「紡、また来週な!」
「う、うん!」
放課後になり、雨も止んだ。
酷くならないうちに早めに帰ろうとクラスメイトは急いで帰る準備をしている。
部活も今日は休みのようだ。
僕も今日はバイト先が休みになった。
あの雨じゃお客さんも来ないし、スタッフの安全を考えてのことだろう。
僕も帰ろうと鞄を持つと、ポケットに入れていた携帯が鳴った。
琉己くんからのメッセージのようだ。
『気をつけて帰れよ。帰り道冠水しやすいから。』
琉己くんは僕と遊んだ日から朝と帰りにメッセージをくれるようになった。
凄く嬉しい。
2人だけの秘密みたいでドキドキする。
『ありがとう。琉己くんも帰り気をつけてね。』
そう返信をして帰ろうと教室を出た。
また携帯が鳴る。
『今日は本屋に寄って帰る。雨が降る前には済ませる。』
琉己くん、本好きなのかな。
確かに休み時間は難しそうな本を読んでるか音楽を聴いている。
『そっか。心配だから帰り着いたら連絡して。』
今の天候なら心配はないと思うけど、予測できないし。
心配だな。