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【R18】消えた君

第2章 初恋


紡side

電車で1時間半揺られて外の風景が一気に変わった。
先程居た村とは違って高い建物が多くなってきた。
都会とまでは言わないが町に着いたようだ。
電車の中もいつの間にか人が増えている。

「東京とは比べ物にならんけど……俺たちの住んでる村に比べれば大きい町やろ。村のやつは大体ここに来て遊ぶんや。お前も買い物来る時はここに来るといい。」

「うん。」

僕も幼い頃ここの町に来たことあるのかな。
覚えてないな。

電車を降り駅を出ると騒がしくなった。
人通りも多い。
肩も何度もぶつかりそうになる。
東京で慣れてるはずの人混みも、知らない町となると上手く歩けない。
キョロキョロしていると男性とすれ違う瞬間に肩がぶつかった。

「いっ!」

「大丈夫か?」

琉己くんが僕の体を引き寄せて転ぶのを防いでくれた。

「ありが……と……っ!//」

顔近……てか手がっ……腰にっ……!
琉己くんが僕の腰に手を回していた。
琉己くんの手が触れている所がジンジンと熱く感じる。
時間が止まっている感覚がして思わず琉己くんの顔を見つめてしまう。
気のせいか、琉己くんが少し嬉しそうに微笑んでいる。

「琉己くん……その……もう大丈夫//」

「あぁ……そうか……」

今日の僕何かおかしい……
こんなの感じたことがない。
幽霊を見た時とは全く違う緊張感。
一体何なんだろうか。

「お昼!食べに行こうか……」

焦って声が裏返ってしまった。

「あぁ……そうやな……」

琉己くんはいい店を知っていると言って僕を案内してくれた。
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