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清算は断罪と共に

第16章 貴族


「あの・・・ここって、お城でしたよね?」
「言いたい事は分かる。」

そう、私たちは庭に来ていた。あちこちに綺麗な花が咲き、感慨深く見ていたのだけど。あるところからガサガサと物音がして覗き込んだ私たちの視界に入って来たのは・・・明るい時間から、とっても濃密な時間を過ごしている男女がいた。

女性はドレスだから目隠しは出来ているだろうけれど、誰が見ても何をしているかは理解出来る。相手は騎士なのか、体形はいい。

「・・・誰でもいい、のか?」

リューさんの呟きが聞こえた。何が誰でもいいのだろう?その場から離れ、品のいいベンチに座った。

「さっきの令嬢は顔見知りなのだが・・・よく分からないものだな。」
「どういう事ですか?」
「昨日、私に告白して来た令嬢だ。」

はい?えっと・・・告白?

「まさか、私を情夫にするつもりで告白して来たのか?私が平民だから?」

確かに、貴族にはそういう対象がいる。でも、リューさんが情夫対象?

「リューさん、モテるのですね。」
「興味ない。私には、エイリンさえいればいい。あぁ、どうやら終わった様だな。」

茂みから出て来たのは、さっきの二人だった。

「どうやら、婚約者同士の様だな。と言うことは、やはり情夫扱いだったのか。」

確かに、令嬢の指には豪華な指輪があった。そして、その令嬢はリューさんの方を見ては唇を付き出した。あれは、意思表示?

でも、私の視界は隠され?リューさんの顔があった。えっ?キスされてる?

「可愛い婚約者の顔を見ていたら、我慢できなくなった。」

思い切り凝視されましたけれど?うわっ、怖い顔して私を睨んでるよ、あの令嬢。さっきまで、婚約者とあんなことしてたのに。

また、リューさんに言い寄って来たら、全力で阻止するんだから!!鼻息荒く思っていると、リューさんの手つきが妖しくなってきた。

って、このままではさっきの二人と同じ展開になるんじゃないの!!?

「何故、拒もうとする?」
「リ、リューさんは人に見られてもご立派なモノが付いているから自信があるのでしょうけど、私は他人にあんな状況を見られるのはごめんです!!」

あ、思いとどまった?

「私のモノが立派だと思ってくれているのか?」

何故、その部分だけを拾ったの?確かに、嘘は付いていないけれど。

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