第15章 決別
「行け。」
一言そう発すると、のしかかる様に攻撃していた私を後ろへと飛ばす。
そして、私ではなく暗部に向かって構えた。
「八卦、六十四掌。」
「「うわあぁ!!」」
「何をする!?」
「くそ!お前達は追え!」
「はっ!」
着地した私は、そのまま走り抜けた二人と合流して門へと走る。
状況から察するにネジの独断らしい。
あいつ、大丈夫かな?
「止めろ!!」
「絶対通すなよ!!」
「エニシ、門が閉まるよ!?」
「へーきへーき♪」
こっちには綱手様直伝があるんだもの。
更にスピードを上げると、拳にチャクラを溜めていく。
「…はああああああ!!!」
ドカアアアン!!!
「何!?」
「門が…!」
「逃げるぞ!!」
‘’あ’’の方の扉にはどデカい穴が空き、私達はそこからまんまと逃げ出した。
門番たちが慌てて私達を追いかける。
「霧隠れの術!…戻っていいよ。」
言うと、瞬時に双子が元に戻った。
「やっぱり、こっちの方が動きやすいね。」
「だね〜。」
二人は嬉しそうにはしゃぐ。
「エニシ、背中に乗る?」
「もっと走りたいし。」
「う〜ん…そうしよっかな。」
靴も履いてないしね。
私はミケに咥えられたゴンを回収すると、背中に飛び乗った。
「「いっくぞ〜!」」
おぉ!?
これはちょっと想定外のスピード!?