第15章 決別
届く攻撃は全て私が防ぎ、二人には走ることに集中してもらう。
あうんの門まであと少しだ。
「…見えた。」
「あの出入り口?」
「そうよ。あそこを出たら、戻ってもいいよ。」
「「やったね。」」
門の警備が慌ただしくなってる。
まぁ、塞がれたところで蹴破れるけどね。
「降りるよ。」
「「分かった。」」
門の周りには家屋が少ない。
それは、門を越えにくくしたり、隠れ蓑を減らす効果があるから。
それに、家屋がなければ攻撃もしやすくなる。
「水遁、水鉄砲!!」
「土遁、土流壁!!」
やっぱりな。
ヒュヒュン!
ドカドカン!!
あからさまになってきた。
「霧隠れの術!!」
目的地がバレてるから効果は薄いけど、やらないよりはいいでしょ。
「土遁、岩鋭槍!!」
「うわぁ!」
少なからず引っかかる奴は出るものね。
「エニシ、強そうなのがいる!」
ミケの言葉に前方へと意識を向ける。
…見覚えのあるシルエット。
「日向ネジ…?」
私は双子に端に寄るよう促すと、霧隠れの術の重ね掛けをして煙幕を広げる。
そして、短い槍を出して大きく跳躍する。
ガン!!
何故かネジは柔拳で防がず、クナイで防いできた。