• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。second

第4章 久方ぶりの里帰り2





「悪いな、サスケ。今日の修行は止めだ。」

「…なんだ、いきなり。」

「ま、ちょっと野暮用だ。」

カカシがそう言って笑うと、サスケは胡散臭そうに師を見上げる。

「な、なに?」

胡乱な目を向ける愛弟子に、カカシは内心冷や汗を流す。
まさかとは思うが、勘付いたのではないか、と胃がキリキリする様な緊張を孕む。

「…何で今日に限ってまともな嘘をつく?」

「え、えぇ〜…?」

サスケからの見当違いな疑いに、カカシは思わず脱力した。
イタチの事を勘付かれていないのならばそれでいい、と思う反面、今まで事あるごとに自分は嘘をついていたと思われていたのか、と複雑な思いに包まれた。
まぁ、強ち間違いではないが…。

「本当にちょっと急用ができたんだってば。」

信じてくれよ、と少し情けない声で、片手を合掌の形にして見せると、サスケは大きくため息をついた。

「まぁいい。あんたがいなくても修行くらい出来るからな。」

じゃあな、と言ってサスケは背を向ける。
怒り、というよりは、呆れの色が強い。

それをカカシは困った様な怠そうな表情で見送った。

「ま、勘付かれなかっただけ良しとしますか。」

彼は、気を取り直してアスマ達を追った。

/ 356ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp