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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第46章 緋星(あけぼし)喰われしその時に、心炎で天蠍を衝け ✴︎✴︎



「楽しいの?そんな事して」

「勿論よ、だから人間を喰ってるの。昨日もね、来月祝言を挙げるんだって言ってた二人を殺したわ。まずは男の方から。私はいつもそうしているの。愛する恋人を目の前で引き裂いて、手足をバラバラにする」

「顔もね。目、鼻、口の順番にもぎ取っていく。それらが終わったら一番美味しい所から頂くの。あんた知ってる?人間の男で一番美味しい所」

ここよ……自分の喉を右手で触った朝霧は、長く鋭い爪でトントンと指差した後にスッ……と肌を切り裂く。そうして血がついた爪先を口に持っていくと、綺麗に舐めとった。


「あんたの恋人の喉仏も極上でしょうね。だってとっても綺麗な形だもの。そうそう、声が低い男の喉仏も美味しい……」


ザン—————

七瀬は朝霧の右腕の肘から下を炎刀で切り落とした。
ゴト……とそれが彼女の足元に転がると、ご機嫌だった鬼の双眸が一気に鋭くなる。

「ちょっと、何するの!……痛いじゃない。自慢の腕なのよ」

「どうせすぐ生えてくるんでしょ。挨拶代わりだよ。あなた話が長いから、もう黙って欲しかったしね」

血液が付着した日輪刀を一度右下に振り、彼女は呼吸を炎に変えた。朝霧は肘から先の腕を数程かけて元通り綺麗に再生させると、自分の周囲に霧を広げた。

「いつもは男からだけど、今日だけは女から殺す事にするわ。その前に七瀬、あんたの腕を私が貰ってあげる—— 」


「血鬼術——— 蠱毒・開眼(こどく・かいがん)」


曙色の右目が見開かれた途端、七瀬の左手の甲から雪崩のように負の感情達が流れ込んで来る。

“本当は柱になりたいんじゃないの? だって私は欠けてた呼吸だって埋めたし、既存の型の改だって編み出したじゃない”

“継子はあくまでも継子。どんなに技を磨いて努力しようともそれ以上にはなれない”


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