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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第46章 緋星(あけぼし)喰われしその時に、心炎で天蠍を衝け ✴︎✴︎



場所は再び石室内 ——

「水の呼吸・肆ノ型 — 打ち潮」

東にある柱も北に続いて南と同じく、元々の色 — 青の部分を取り込もうとするように三分のニが灰色で覆い尽くされていた。

しかし、水柱が放った肆ノ型により打ち付ける波がニ方向から柱に当たると、息を吹き返すかのように青色で柱が染まっていく。
ほう…と一つ息をついた義勇は刀を一度振り、静かに鞘に納めた。


「終わったぞ」

「うむ!見事だ、冨岡!」

「お疲れ様でした……これで後は西だけですね」

「俺も頑張ります!」



四つ目の西の柱がある場所にやって来た。

「杏寿郎さん……これ、白い部分ってありますか?」

「う……む。根元まで灰色に染まっているかのように見えるな!」

炎の師弟は柱の前まで一旦近づき、左から右へと視線をニ往復させていた。

「あ…埃を払ってみたら、出てきましたね」

「ここが一番元の色が少ないな!」

互いの右掌で柱に付着している汚れを落としていくと、そこには地面からわずか十センチ程を残し、灰色で染まっていた。

「竈門少年、頼む」

「……はい!」

緊張の面持ちを隠せない炭治郎だが、ゆっくりと長い息を一つ吐くと鞘から黒刀を静かに抜く。

「水の呼吸・肆ノ型 —— 打ち潮」

彼は義勇と同じ型を放つ。ザアッと打ちつける波が連続で柱に当たった。

「わっ……!凄いな!あっという間に白くなっていく」

日輪刀を一回振り、鞘に納めるのとほぼ同時に西の柱は灰色だった色を元々の白色に姿を変える。

次の瞬間 ——
ドォォンと四本の柱が共鳴したかのように石室内がやや揺れたが、五秒もしない内に収まった。

「お疲れ様、これが再建が上手くいったお知らせなんだって」

「そうか!良かった……」

額を右手の甲で一回拭った炭治郎はようやく笑顔を見せる。

「これで残すは”終わりは十二の水”のみ」

「煉獄さん。その十二の水って一体……?」

「すまん!少年、君にはまだ伝えていなかったな」

杏寿郎が炭治郎の左肩に右手を乗せ、顔を前へと向けた。その視線の先には ——

「始まりは煉獄、終わりは……俺だ」

義勇が落ち着いた声音で、呟いたのであった。




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