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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第46章 緋星(あけぼし)喰われしその時に、心炎で天蠍を衝け ✴︎✴︎



「お館様、おなりです」

可愛らしい響きが二つ聞こえた—— かと思うと、目の前の屋敷奥の襖が開かれ、振袖を着たおかっぱ頭の少女が二人程並んでいる柱と隊士に向かって歩いて来る。

そして縁側の廊下前までやって来た所で、少女二人は左右に分かれて腰を下ろした。

「よく、来たね。私のかわいい剣士(こども)達」

向かって右側からその声の主を支えるようにしている白髪の女性は、耀哉の妻である産屋敷あまね。


そして、今しがた穏やかで心地よい声音を響かせた男性は”お館様”と隊士全員から敬われている、産屋敷耀哉様だ。

「おはよう、皆。緊急の柱合会議にも関わらず、朝から来てくれて本当にありがとう」

“天気も良さそうだね”そう穏やかに声を出すと、彼は顔を少し上げる。

『お館様…一年振りぐらいにお会いしたけれど、お顔の痕が少し広がっている…』

昨年は鼻の上までだった紫色の皮膚が、鼻を覆うぐらいまでに拡大しており、七瀬の胸がぎゅうっと締め付けられた。

「お館さまにおかれましても、ご健勝で何よりです。まだまだ暑い日々が続きますので、お体に気をつけてお過ごし下さい」

言葉を発したのは彼女の隣にいる杏寿郎だ。

「ありがとう、杏寿郎。それから炭治郎に七瀬。二人ともごめんね、突然の声がけに驚いた事と思う。今からそれを説明していくね。皆は大手町にある将門塚は知っているかな?」

『え……』

七瀬は心臓が口から飛び出しそうになる。

「平将門公の首が祀ってある…”首塚”と言われている場所でしょうか?」

「しのぶ、合ってるよ。ではあまね、みんなに話をしておくれ」

耀哉は隣に座っているあまねに声をかけると、了承の返事をしたあまねが手に持っている和綴じの冊子を音読し始めた。

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