第26章 七十ニ時間分の恋慕 ✳︎✳︎
「んん……」
「逃げないでほしい」
「は、い……」
互いの舌と舌が絡み合うと、いつも以上に気持ちが良い。満たされた俺はふっと舌を引っ込める。それから自分の唇を七瀬の首、鎖骨、と滑らせて行き、再度二つの膨らみにたどり着く。
やはり大きさも形も自分好み……そこでふとこんな事を思う。水やりを上手くやれば綺麗に花開くやもしれん。
「ここにも咲かせていいか?」
「え、咲かせるって……あ、ん…」
ちうと音を出して吸った後は、先程の首と同じように強めに吸い付いた。よし、これぐらいで良いだろう。さてどうなった?
「うむ。綺麗に咲いたな」
「杏寿郎さん…普段見えない場所だからってこれは恥ずかしいですよ」
「俺しか見れないのだから、良いだろう?」
「確かにそうですけど…」
困っている君もかわいい。そう思ってしまう自分はつくづく侵されてしまっているな。
「ダメだったか?」
「いえ…そんな事は……」
「すまんな、君の事が可愛くてたまらないんだ」
うむ、やはり俺は侵されている。七瀬が好き………そんな”恋の病”に侵されている。そしてまた。恋人の愛らしく、形の良い乳輪をゆっくりと口に含んだ。
「は……あ」
吸う、転がす……を交互にしていくと、彼女の下腹部の出入り口からじわっと甘い液がたれていく。
「君は本当にここが弱いな」
「それ以上は……うン、あっ……」
そこから更にとろり、とろり、と愛蜜が流れ出て、布団に大きな染みを作った。
「もう……これどうするんですか」
君のその困った顔が大層好みなのだ。そんな事を言うとほぼ確実に睨むであろう、彼女の表情を想像するのも楽しい。
「洗って干さないとダメだろうな」
「手伝って下さいね」
「ああ」