第21章 可愛い君、かわいいあなた ✳︎✳︎
「凄く気持ちよくて、ずっと心がふわふわしてました」
「そうか……ではまた気持ちよくなってくれ」
「ん、はい……」
真上から彼が覆い被さると、私の割れ目から出ているとろとろした液を再度自分の昂りに塗りつけ始めた。
恥ずかしいって言ったのにな。
それからピンと真っ直ぐと上を向いている、昂りと混ざり合うように……えっ、それはちょっと……!
何だか直視出来なくて、思わず目を逸らしてしまう。名前を呼ばれて再び彼を見ると ——
「思いの他、おあずけの時間が長くなったな……待ち侘びたぞ」
「ふふ、そうですね。しっかり受け止めます……! んっ」
笑顔だけど、双眸からは私を求めている強い欲が伝わって来た。
杏寿郎さんの昂りは膣壁を迷いなく進み、奥へと歩みを進める。
大きくてあたたかい肉棒をきゅっきゅっと締め付けると、恋人の口から甘い吐息が漏れてドキッとした。
「七瀬、両足を俺の腰に巻きつける事はできるか?」
「え、巻きつけ、ですか?」
「そうだ、木登りをするやり方と同じだ」
巻きつけ……木登り。
想像するだけで体が熱くなるけど、他でもない彼からの頼みだ。了承して、自分の下腹部を杏寿郎さんの体躯に密着させる。
すると ——
「どうだ? ここは普段あまり触れる事はないだろう? 」
「はい、あ……突いちゃ、ダメ……」
グッグッと肉棒が押し付けられる。そこは、普段の体位なら刺激されない奥にある場所だ。
「足もだが、手も離すなよ? 」
「んっ、は…い!」
彼の背中に両手を回すと、自然と自分の手足に力が入る。
「でもこれ杏寿郎さんが苦しいんじゃ……あ、ん! やぁ…」
「君は、人の心配、を……はあっ、している場合か?」
ズン! ズン!と肉棒が更に深い場所まで入り込んでいく。どうしよう、こんな所触れられた事ないのに、気持ちと体が少しずつ高ぶるのを全身で感じてしまう。
「あっ、きょうじゅ……さ、気もっち、いい……」